建設系職種の求人応募欄でよく見る雑工(ざつこう)業務の具体的な仕事内容は現場仕事の便利屋さんです。
建設業界の現場仕事とは、分譲マンションや公共施設などの一つの建物を着工し完成までのプロセスを各業者と協力して行う仕事や中古物件の改修工事のことであり、現場作業の中で「雑工」に求められる業務はいかなるものがあるのかを今回は具体的に解説します。
目次
稼げる度 | 都心部相場 | 地方相場 |
---|---|---|
★★★★ | 約9000~11000円 | 約7500~9000円 |
基本的に日当制です。
現場作業の場合、直接現地に行く方法と、一度会社に集まり社用車を使って皆で現地に向かう場合があります。現地集合の際の交通費は支給されるところと、実費負担の所があるので求人応募をするのであれば支給されるところの方がおすすめです。
またアルバイト・派遣の募集案件には、3ヶ月などの期間限定案件も多数あります。大型商用施設を着工する際は各業者の人員を集めても足りないことがあるため期間限定で人を集めるのですが、こうした案件は短期でしっかり稼ぎたい方に向いている求人と言えるでしょう。
★★
雑工が現場で受け持つ業務は基本的にありません。各業者の進み具合を確認した現場監督の指示によって各業者の出したガラなどのゴミや資材の準備等に動きます。
現場作業は危険が多い分、安全を最優先で進めるため時間にゆとりを持った作業内容となることが多いので、休む暇もないほど忙しい状態には滅多になりません。
★★★
現場作業は屋外もあれば、屋内での作業もあります。特に夏場は暑さの中で資材や資材ゴミを運ぶことがあるため大変な一面あります。ちなみに屋内作業であっても建設中の建物内は冷房設備がないので蒸し暑くてつらいと感じることも。
あまりにも暑い場合は発電機に繋いだ扇風機を廻します。そのため、仕事でも体力がつけられる雑工は体育会系の大学生などに人気の仕事です。
★
メイン業務は物の持ち運びや現場内の清掃など、普段の生活で身に付けている知識で事足りるため誰でもその日から作業を行うことが出来ます。
現場仕事の身だしなみは実と言うと、発注先の会社や現場監督によって緩いところもあれば、厳しい身なりを求められるところなど様々です。そこで今回はどの現場でも問題ないであろう一般的なスタイルを解説します。
長袖長ズボンを着用しましょう。職場指定の作業着を用意しているところと実費にて購入するところがあります。長ズボンはワークパンツやカーゴパンツなどで生地が厚い物を選ぶと夏場は暑いですが、資材にぶつかることによる切り傷など防げるので怪我のリスクを減らせます。
上は長袖シャツのみの着用、もしくはワークジャケットを着用すること。作業着の決まりというのは現場によって違うので、身だしなみが厳しい現場でも問題がないよう最初にしっかりとした作業着を購入しておくことをおすすめします。
ヘルメットの着用が工事現場では義務化されています。自身で購入する場合、あごひもがあるものを購入しましょう。
スニーカーでも問題ありません。ただし現場によって安全靴を義務付けているところもあるため注意。安全靴とは、つま先に金属プレート仕込まれているスニーカーであり、鉄骨や資材など物が散乱する現場で主に着用します。見た目がそのまんまスニーカーなのでバレないと思いがちですが、厳しい現場では監督が足を踏んで確認することもあるためバレることも。基本的に安全靴は自費負担です。
ベルトに掛ける腰袋には仕事で使う道具の収納ができるため便利です。実際の業務では両手が塞がる作業も多く、腰袋を付けていないと軍手や小道具などが運びづらいため、職人には必須のアイテムとも言えるでしょう。
ここからは実際の現場仕事の内容を確認しましょう。ただ、雑工スタッフは専門のスキルを持ち合わせない誰にでもできる作業中心なので、業務は限りなく単純なものです。
現場監督のはじめとし各業者が本日の作業内容を報告します。その後、準備運動のためラジオ体操を行います。全体での朝礼が終了後、雑工内で簡単な打ち合わせや作業内容を確認し作業に取り掛かります。
各業者の進捗に従い、工事が終了したところなどの清掃を行います。現場で出るゴミと言うのは石材の破片であったり、木材など大型のゴミが多いので、ゴミ捨て場まで持ち運ぶのに労力を要します。
主に現場監督と一緒に行動することが多いのが雑工の特徴で建物内を周ると簡単な軽作業を一緒に行なうこともあります。作業自体は難しいものはなく、ものをどかしたり、シールを剥がすなど本当の軽作業です。
雑工業務は、その日その日の現場監督の指示によって動くことが多いため、指示された作業を終えると次の指示まで待ち時間ができることなどがよくあります。
現場周辺をサポートする役割を持つ雑工ですが、それに近いものに「多能工」と言われる職種があります。こちらの多能工は雑工と同じ、周辺業務のサポートを行う意味合いがありますがやることは大違い。
雑工は瓦礫の撤去や清掃といった簡単な作業を行いますが、多能工はクロス貼りや防水など、各業者の専門的な施工を行なったり、サポートをする役目があるため、多能工職では専門知識が必要です。難易度の高いお仕事なので求人応募の際は雑工と混同しないよう注意しましょう。
雑工業務は現場全体を動き回り、各フロアにある資材の持ち運びや軽作業など行ないます。そのため、キビキビと現場内を動いて業務をこなせることが理想であり、そうした行動を続けると現場監督からも信頼させるようになります。
年代で言えば力仕事がある場合もあるので大学生などの若者向きと言えますが、年配の方でもできない仕事内容ではありません。
経験を積むと現場全体の流れがわかるようになり、各業者がどのような作業をしているのかイメージがしやすくなり、先々の自分たちの仕事を予想しやすくなるメリットがあります。
入社前は職人ばかりの現場はガテン系で力仕事に自信がある人が集まるイメージがあったのですが、実際は設備屋さんなど他の業者とも談笑したり現場の雰囲気は大体のところが良いですね。
私の職場には年配の方も多く、重い物を運ぶときは台車を使ったり協力して運ぶので力に自信がない人でもなんとかなります。
ただ、ゆくゆくは職人業界で働くつもりのある方は、現場作業の流れやルールなどが学べるので良いかもしれませんね。
選ぶ際は交通費が支給かどうかを確認すると良いと思います。というより私もそうした職場に転職予定です。笑
雑工は体力を付けたい方や、難しい業務内容を伴わないことを希望する方におすすめできるお仕事と言えそうです。これから先々はオリンピック需要などにおいて業務が拡大していくことも予想されるので豊富な数の求人が期待できます。
その中で、選ぶ際には交通費などをよく確認し少しでも待遇の良い所を選ぶようにすることをおすすめします。