高校生や主婦のパートさんに人気のラーメン屋でアルバイトですが、働く際にはどのような仕事内容があるのでしょうか?
現在では大衆的なチェーン店から一つの味にこだわる専門的なお店など、様々なスタイルで営業されるラーメン屋ですが、今回はそんなラーメン業界アルバイトの実態に迫ります。
目次
稼げる度 | 都心部相場 | 地方相場 |
---|---|---|
★★★ | 約950~1100円 | 約800~950円 |
平均すると他飲食業と同じくらいの水準です。ただしこの業界は個人店であれば繁盛店から客入りの悪いお店など様々なので、それに比例して同地区でも時給に差があることがあります。
指定の制服が支給されます。ホールは動きやすいシャツに下は自前のズボンで大丈夫といったお店が多い。
キッチンに関してはコック服もしくは、長袖長ズボンのホールスタッフと同じようなカジュアルな服装に帽子を被って調理を行う現代風なお店も増えています。
ネイルは一切禁止されていますが、染め毛や髭などは認めているところが多い印象です。
チェーン店アルバイトにおいては専門的な作業や知識はあまりないので、単純に「稼ぎたいから」という理由でも大丈夫です。
ちなみに某チェーン店の店長に一度取材を申し込んだ際に印象的だったのは、面接官は志望動機よりも「明るさ」や「表情」を見て「やる気」が感じられる態度かで判断をしているとのことでした。
個人店の場合は、お店によって色々な仕事を振られることがあるので、何でも率先して行う能動的な人が好まれます。「ラーメンが好きで仕事を学びたい」などが理想の志望動機となるでしょう。また、複数の仕事を任される個人店であれば、接客も行うため面接時にはハキハキとした応対が大切と言えます。
お店の規模が大きいことの他にラーメン以外にも定食や餃子など幅広い料理を提供しているので、キッチンとホールスタッフに分かれて業務を行なうことが一般的です。
ただし、スタッフが少ない時間帯にはホールスタッフも盛り付けなどを手伝うことがある為、経験を積んでいくとどちらの担当もできるように教育されるお店が多いようです。
業務自体は単純作業や簡単に覚えられる内容であり、働く層は10~20代の方が多いのが特徴と言えます。
他の飲食店とやることは大体同じと考えて問題ありません。入社時にはハンディの操作やレジの使い方などの研修を行います。開店前は簡単な仕込みを手伝ったり、テーブルに箸や調味などの備品を配置したりと簡単な雑務をこなします。
そして、営業時間になるとお客様の接客を行うのですが、ラーメン屋は比較的お客様の回転が速い業界であることや、麺を伸ばさないように素早く行動することが求められるので、ピーク時にもなると店内を慌ただしく動き回ることが多いです。
それなりの忙しさを感じることはありますが、アルバイトの中でもこの仕事は簡単な部類に入るので未経験の方にお勧めできると言えます。
チェーン店のラーメン屋では、色々なメニューを提供しているため、特にキッチンスタッフが大変そうに感じますが、食材に関してはある程度仕込みをされている状態で製品が店舗に届くので、お店ではその材料を混ぜたり炒めたりと簡単な調理で出来上がるため、個人店と比べると調理の手間が掛りません。
小規模のお店であれば、焼場や揚場などそれぞれの調理場一括して調理を行うこともあります。また、調理機材や業務用食品は重さがあるものが多く、開店や閉店作業にそれらを運びだすこともありますね。
カウンターのみお店や卓数が少ないお店では料理の配膳から仕込み、会計作業などあらゆることを任せられます。
アルバイトとはいえ、お店によってはスープの火加減やベースの調合など繊細な作業も行うことが多いので、本格的なラーメン作りが学べる分、作業が大変でやりがいがあるお仕事です。
本格的なお店ではラーメンの仕込み作業に半日を要すなど、長時間に渡って具材を煮込み、火加減の調整などを行います。特に大きな寸胴で作ることが一般的なので、鍋に水を入れたり、冷蔵庫から食材の塊を運び鍋に入れる力を使う作業も多いです。
ちなみに仕込みの長さは扱うスープによって異なります。あっさり系の鶏がら醤油などは煮込み時間が少ない傾向があるので短時間で仕上がりますが、反対に濃厚とんこつなどではガラが溶け出すくらいまで煮詰めた後、さらにガラを追加するなど場合によっては1日近く仕込みを行なうことにもなるので、営業時間中に翌日の仕込みをすることもよくあります。
その合間にもやることはたくさんあり、味玉やチャーシューの仕込み、トッピングを持ち場に準備するなど細かい部分も挙げると作業量はかなりあるので、アルバイトでもそうした仕込み作業の一部を担当することが多いです。
個人店によくあるカウンターのみの店舗などでは、営業時間中に仕込み、麺の湯上げや具材の盛り付け、食器洗浄、接客、カウンターの清掃とあらゆる業務を少人数体制でこなします。行列ができる人気店であれば、全アルバイトの中でも屈指の忙しさです。
ラーメン屋では、働く上で大変に感じることが他の飲食業よりも多い傾向にあります。では具体的にどのようなことにつらいと感じるのでしょうか?
厨房内では、麺茹でやスープの仕込みなど火を使う処理が非常に多く厨房内は高温となります。その中でも、火傷を防ぐために服装は長袖長ズボンの着用であり、それが暑さを更に加速させます。
ちなみに特にこの意見が多いのが個人店の場合です。個人店は厨房が狭いスペースであることが多く、熱の逃げ場が少ないため周辺はかなりの高温となります。寸胴の前で具材の投入やスープを混ぜる作業時には灼熱の暑さを感じるようです。
繁盛店やピーク時の時間帯など混み合う時は、より早くお客様を捌いていくため、女性といえど2つのお盆に複数のラーメンを運ぶこともありスピード重視の作業が大変と感じるかもしれません。
大衆的な味を提供するお店や、1つの味を磨き上げる専門店など、ラーメン店は多様な営業スタイルがありますが、その中でラーメン作りに強いこだわりを持っている店主も多い。
そうした中で、従業員に自分の意見や主張を強く押しつける店主との温度差が表面化してしまい仕事がやりづらいという意見も少数ですがありました。良く言えば「情熱的」で悪く言えば「自分勝手」な店主の方が一定数いるようなので注意したいところです。
ラーメン以外に中華料理の数々をメニューとして提供しているお店では、揚物や炒め物で油をかなり使用するので油の臭いが体に付きやすいです。そのため体はもちろん、制服をこまめに洗う必要があるなど裏では苦労をしている一面も。
大変なことが多い分、やっていて良かったと思えることがないとアルバイトは続きませんよね。ここから経験者達が挙げるメリットになります。
お店の料理を激安や無料で食べることができます。長い時間のシフトを入れると休憩時間に食べることもできて1食分浮く事にもなります。
食費を抑えられながら、お店の美味しいメニューを食べられることは飲食店ならではの制度で、これを目当てにアルバイトやパートとして働く方も多いです。
ただお店によってはまかないがラーメンだけで飽きやすいという声もちらほらありますが。
中華料理やラーメンは家庭では作ることが難しい料理になりますが、お店に勤めると美味しくなる調理方法や一部のレシピなどを自然と学べるので技術の幅が広がります。
ただ、わたしの所ではメニューも多く、セットメニューなどではお盆に乗せるラーメンと丼の位置まで決まりがあったので、こうした細かい部分を覚えるのに苦戦しています。
お店に来るお客さんは常連の方も多く、恐れていたクレームもそこまで酷いものは今のところ経験していません。
開店直後などは暇な時間帯で、ちょっとした清掃や備品の補充などをするのですがそれでも暇です。・・・かと思えば、昼食時になると一斉にお客様が来店されてオーダーに配膳にと休む間もなく落ち着くまで動き回ったりと。
ある意味ずっとこの忙しさが続くようでは大変でしょうが、暇な時間帯もあることで良いメリハリができていてお客様が来た時に「さぁやるぞ!」という気持ちになれますね。
職場は体育会系の人が多いイメージでホールはもちろん、厨房スタッフも他の持ち場にオーダーを伝える時に大きな声を出します。
開店時は接客をしながらラーメンを作り、空いた時間に翌日分の仕込みをできるところから済ませていくと言った流れです。接客に関しては券売機式なのでお会計などはしませんが、大体忙しいのでかなりの重労働ですね。
暑いし大変だしアルバイトとして働く分には他の業種などでも良いかなとも思いますが、私は将来的に独立をしたくて今の所で働いています!同じ考えを持つ方であれば、本物のラーメン作りを学びながら仕事ができるのでおすすめですね。
働く場所によって、忙しさや担当する業務が変わるラーメン屋のアルバイトでは、自分の目的に合った求人に応募をすると良いでしょう。
例えば未経験者がお金を稼ぎたいという理由だけで、行列のできるお店にいくとせっかく採用してもらったのに、あまりの忙しさにすぐに辞めたくなると言ったことも場合によっては考えられるため、最初はマニュアルや役割分担がしっかりしているチェーン店に応募をする方が無難かもしれません。
反対に、「この店舗で働きたい」や「ここのラーメンが好きだから」という熱い情熱を持って応募をするのであれば、どんなに忙しいお店でも務まるはずです。時にはお金以上の経験や価値を感じれることになるでしょう。
そんな様々な形態のお店があるラーメン屋ですが、現在ではチェーン店の求人が豊富に揃う求人サイトもあります。電話で直接問い合わせがしづらいときに利用できるのでおすすめです!是非あなたの自宅周辺の求人があれば検討してみてはいかがでしょうか?