アルバイトの求人案件がたくさん存在する清掃業界の中でも、オフィスビルの清掃においては、具体的にどのような業務をおこなうでしょうか。口コミや評判を見る限り、楽という意見もあれば、きついと感じる人もいるようですが、今回はそんなオフィスビル清掃について解説します。
目次
稼げる度 | 都心部相場 | 地方相場 |
---|---|---|
★★ | 約950~1050円 | 約800~950円 |
基本的には誰でも行える業務となるので時給は他業種と比べて安めです。ただ、ポリッシャーやワックスなど専門スキルを求められる求人に関しては時給が若干高くなる傾向もありますが多くの職場では大半の作業で専門知識は必要とせずシニア世代などでも気軽に働けるところが魅力といえるでしょう。
基本的にノルマはありません。1日ごとに作業できた範囲を記録して、翌日から次のフロアへ進んでいくという方針の所が多いです。仕事自体は主に掃き掃除やトイレ清掃と言った簡単な業務が中心となりますが、経験を積むと床をポリッシャーで磨いたり、特殊な薬剤を使っての汚れ落としなどをすることもあります。
そのため、未経験者でも特に時間に追われる心配もありません。ただし、言うまでもなく単純作業なのにあまりにも仕事が遅い場合は担当責任者からお叱りを受けることもあるでしょう。
業務では、水を入れたバケツや掃除機などを持ってフロアを動き回ることもあるので、適度な運動レベルに体を動かすことができます。高齢者にとっても健康な方であれば、特に息が切れるほどの忙しさに・・・ということは早々ないはずです。
実際は楽です。この部分は数社ほどのオフィスビルに勤めた筆者の意見となりますが、つらいと言っている人は、責任感が強すぎる人か他の仕事を経験したことのない方のどちらかに分類されると思っています。
まず、清掃スタッフの大半はシニア世代の方達となり、その世代に合わせた仕事内容になります。ほとんどの職場でまずはチームを組みますが、そこでそれぞれが担当する清掃エリアに向かい清掃を始める流れになるので実務に関しては基本一人で行います。
朝礼の際に「今日は○○までは終わらせて欲しい」という主旨の話がありますが、どこの職場でも、必ず時間が余るくらいで終わるものでした。
筆者の場合は、20歳の時にアルバイトとして都心のオフィスビルをいくつか回ったので、シニア世代のフロアを手伝いながら自分の持ち場を清掃したり、あらかじめ若いからという理由で他者より広い範囲での清掃を依頼されることもありましたが、それでも終わらないことはありませんでした。
大変やきついという意見はどちらかというと、客室清掃員やハウスクリーニング業者の仕事です。
オフィスビル清掃では、主に会社が始まる前の早朝に業務を行います。そのため、勤務時間は4:00~8:00などの変則的なシフトになることも多く、ダブルワークや副業などにも向いているかもしれません。
案件の中には日中の業務となるところもありますが、そうした勤務時間のところは人がいる中でも業務になるので、掃き掃除やゴミ換え、トイレ清掃など特に簡単な仕事が中心になります。
また、勤務地によっては1つのビルの専属として勤めるところもあれば、複数のビルを回るところなどもありますね。
ここで筆者がアルバイトで行ってきた清掃業務を解説します。もちろんオフィスによって行う作業は変わりますが、おおよそ以下の中の業務を行うことになるでしょう。
通路や共用スペース、玄関周りを主に行います。企業の中は企業に勤める人が清掃をするので、テナント内の掃除は基本的にしません。
窓ガラスやテーブルなど建物内部を拭上げます。ゴンドラに乗って窓ガラスの外側を拭いている方を見ますが、ゴンドラでの清掃はチーム内にビルクリーニング技能士の資格保持者や講習を受けた者が優先して行います。
家庭で行うトイレ清掃と内容はだいたい同じです。トイレの床はブラシで水洗いし、便器は手を中にしっかり入れて汚れを掻き出しますが、清掃の中では時間が掛かりやすい作業になるので、それぞれが効率よくこなせるよう行動していることもありますよ。
通路や階段の踊り場など床清掃はモップがけを行います。
トイレのタイル床やバルコニーなど、ブラシを掛けられる床であればポリッシャーと言われる電動のブラシが回転する機械を使って清掃を行います。この操作は初心者にはやや難しく腕の力で操ろうとすると体を振り回されます。実際はハンドルの向きで前後左右に進む仕様となり、腰で支えるイメージで持つとスムーズに動きます。
常に綺麗な床を保つにはワックスをコーティングさせることによって、汚れの吸着を防ぎ床に光沢感を与えられます。作業の流れとしては、床洗剤を撒いた後にポリッシャーで磨き、汚水を回収した後、水モップで拭きます。その後、ワックス剤を撒いて均等にムラなく一面をワックス用モップでなぞるようにしてコーティングします。
筆者の場合は過去にハウスクリーニングでポリッシャーやワックスがけをしていたので、そうした案件のあるビル清掃もしていました。
ただ実際はこの2つの業務は求人募集欄に予め記載されているか、面接の際にできるか聞かれることも多く、完全未経験者にいきなりやらせることはまずありません。
様々な清掃バイトを体験してオフィスビル清掃で特に感じたメリットは以下となります。
パチンコ清掃や客室清掃など、数ある清掃バイトのなかでもオフィスビル清掃は群を抜いて楽に感じます。あなたもこの仕事に興味を持っているということは、きつくない仕事を望んでいるからではないでしょうか?そうした方であれば特におすすめできます。
基本的に与えられた区分さえ終えれば問題ないので、ペース配分や時間を掛けるところは自分で決めることができます。普通にしていればまず終わる仕事なので、監視役的な人も居たことがないです。もちろんそこに甘えてサボることは厳禁ですが・・・
始業時に朝礼を行い、終業時に作業報告を行う以外は、ほぼ人と話すことがありません。清掃者しかいない早朝時の作業などでは音楽を聴きながら仕事ができる職場もあります。
4時の始業であれば、その前には支度をして現地にいることになるので、かなりの早起きを強いられることになります。特に、ビル清掃の現場が変わるところでは現場が遠方ともなると更に早い時間に起きることになるので辛いです。
将来性のある学生などにとって、楽なことは魅力に感じるかもしれませんが、裏を返せばそれは身につくことが何もないということです。求人サイトでは整頓スキルや清掃のコツが身につくなど無理にメリットを書いているように感じますが・・・実際は生活で行うことと大差ないので、アルバイトでもスキルを上げたい人は他職の方が良いでしょう。
駅のトイレなどを想像してもらうとわかると思うのですが、共用スペースというのは自分の家や会社と違って汚いケースが多いです。単純に利用者が多いからか、はたまた自分のテリトリーじゃないから汚くしてもいいやと思っているのかは謎ですが、一般常識では考えられない汚され方をしても綺麗にしなくてはなりません。
学生時代に楽という噂を聞いて、筆者はインターネットの求人サイトで探していましたが、なかなか見つからなかったことを覚えています。
実際の業務に就いている人は高齢者の方が大半で、その中に私と同じくらいの世代が何人かいるといった職場が多かったのですが、その時ふと同僚のシニア世代の人にどうやってこの仕事を見つけたのか聞いたところ、ビルオーナーの知り合いだから紹介してもらったと言っていました。
たしかにこの仕事は、誰でもできる作業でもあるので身内や知り合いのツテだけで人員を確保できてしまう一面もあるでしょう。だからこそ求人が少ないのかもしれませんね。
そのため、この仕事に魅力を感じるのであれば、求人には早めの応募を心がけた方が良さそうです。
ダブルワークの社会人や学生ならば早朝に出勤して、その後本業を行うというシフトの組み方も可能な案件も出ているので、気になる方は挑戦してみてくださいね。