道路工事や大型ショッピングモールの駐車場にて、歩行者と車両の安全を確保しながら誘導を行う交通誘導警備員の具体的な仕事内容を解説します。交通誘導員はアルバイトや派遣の場合、依頼された施設や工事現場に赴いて業務を遂行します。
目次
稼げる度 | 都心部相場 | 地方相場 |
---|---|---|
★★★ | 約9000~11000円 | 約8000~10000円 |
主に日給制のところが多いです。実働時間も派遣先の状況により変わりますが本社に申告したシフト内容をベースに割振りがされるのである程度の融通が利くと言えます。日払いの対応ができる警備会社も有り
★★~★★★★
大勢の人が訪れるショッピングモールや交通量の多い道路工事においては車両の出入りが多く業務も多忙になります。忙しさは派遣先に状況に依存をしているのが特徴です。
★★
走り回ることはありませんが、誘導灯を使って車両に指示を送るため手足を良く動かします。
★★
必要な知識などは入社時に覚える研修内容で十分ですが、実際の現場では、安全を第一に考えつつ効率的に車両の案内をすることが求められるので判断力などを必要とします。
問題ありません。交通誘導員などの警備業を目的としてアルバイトや派遣で入社をする場合、4~5日間計30時間の法定研修の受講が義務づけられており、そこで警備業務に関する必要な知識や技能を学びます。
交通誘導員で言えば、車両の誘導方法やサインの仕方などですが、法定講習では警備業全般の知識を学ぶため、企業によっては交通誘導員専門ではなく他の警備業務を任せられることもあります。
難しく感じそうな研修ですが、普通に受けていればまず理解できるレベルのものなので特に心配はいりません。
誘導の視認性を上げるため、または夜間でも車両に指示が見えるように使う。最近ではLED電灯のものが主流。
白色は視認性の高い色であるため、一般的に誘導を行う際に着用します。
本来は車両を誘導するさいに声よりも大きな音がでることから使用をされています。工事現場などは特に工事の騒音が大きく、通常の声では聞こえないこともあるため警笛を使って車両の出入りを知らせます。
片側一車線通行止めの区間などで、反対車線にいる誘導員が視認出来ない位置にいる場合は、無線でやり取りをしながら双方からくる車の案内を交互に行います。
現場作業では自身の安全を守るためにヘルメットが必要です。
現場入りした際に、現場監督から実務を行ったことを証明するサインをもらう用紙
基本的にこれらの業務に関わるツールは支給をされるので自費負担の所は少ないです。
交通誘導員では配備をされる場所によって、業務がある程度変わります。
一部区間の道路全体を通行止めとする工事の場合は、通行止めの箇所に交通誘導員が立ち、道路に入ろうとしてくる車両に迂回路の説明などを行います。注意すべき点は、その区間内に自宅がある人の案内で、工事箇所よりも手前の位置であれば通行止めの看板をどかし、車両を中にいれ、奥であれば反対側の入口から進入してもらうように案内をします。その際に、ナンバーや車の特徴を反対側にいる誘導員へ伝えておくと車両側の人が、2度説明を受けることがなくなりスムーズです。
常に車が行き交い、的確に指示を送り合う必要のある誘導業務の中でも難易度の高い部類に入ります。一歩間違えば、車両同士の衝突や警備員自身が自己に巻き込まれる危険性のあるもので、誘導灯や無線を駆使して現場にいる際は片時も気を抜くことを許されません。基本的にベテランが受け持つ仕事で、新人のうちは一度現場を見てから実務に取りかかることが多い。
片側交互通行の場合、工事作業車や障害物が邪魔をして見通しが悪くなるため、無線や大きいジェスチャーでの合図を使って連携を取りながら車両に指示を送ります。
停止指示
停車させる車に正対し、誘導灯を垂直に上げます。手首や肘を曲げずに左右に振り停止の合図を送り、その後車両が接近してきたら誘導灯を肩の高さまで水平に降ろします。
進行合図
周囲の安全を確認した後、車両の側面方向に向き進行歩行へ腕を水平に上げます。反対の手で進行方向に手を振らす。片側交互通行ではこうした連続する指示を反対方向の誘導員と協力しながら進めるので気を抜く暇がありません。
工事によって歩道の幅が著しく減少してしまう際には歩行者や自転車を安全に案内するための誘導を行います。片側交互通行の区間では、車道の一部にカラーコーンを置いて車両にも視覚的にわかるように歩道の増設を行い、安全に移動させます。反対側から歩行者や自転車が来ている場合は、通行が終わるまで待ってもらうなどの対応も。
始業と共に各持ち場へ警備員は配置されます。モールの駐車場は歩行者の往来も多いため安全を最優先しながら車両の誘導を行います。研修で学んだサインを使い誘導を行いますが、大型のショッピングモールなどになると各エリアに分かれた駐車場へ続く枝道が多いので、案内先が満車ではないかなど入庫の状態も配置場所によっては覚えておく必要があります。
警備業の本質は第三者の安全を守ることに他なりません。
そのため、面接では真面目な方ほど採用される傾向があります。実務においての交通誘導員は他の誘導員と協力をして安全な誘導を行うことが仕事ですから、協調性や的確な判断を下せる人材なども望んでいます。
仕事自体は研修で学べるため、誰でも行うことができますが、ある程度の適正を持った人であれば、より業務が続けやすくなるでしょう。では実際に交通誘導員に向いている人はどんなことが挙げられるのでしょうか?
車の往来激しい道路などにおいて、その状況下での的確な判断が求められます。曖昧な指示を出してしまうとそれが事故のもとになるので、常に冷静に対処する思考をもつ方が向いていると言えます。
誘導員が現場にいる際は、進行や停止のジェスチャーを絶え間なく行うことになります。怪我や持病の関係で、腕を思うように動かせない場合などは、車両にもその指示が伝わりづらく思わぬ事故の元になることもあるため常に健康体で業務に望める体力があることが望ましい。
警備員の誘導に強制力はありませんから、指示を出しても止まってくれない車や歩行者もそれなりにいて、命を守る責任ある仕事でありながら権限が弱いジレンマに事故が起きるなど万が一のことを考えると時に怖くなります。
ただ仕事内容自体は高齢者でも十分にできるものなので、若い方には物足りなく感じてしまうかなとも思っています。
あと、現場では結構道案内の質問をされることが多いので周辺に地理に詳しくなると幾分有利かもしれません。
気温がどんなに高くても寒くても余程のことがない限り、業務を中断させることはできませんから、無理を続けて体調を崩してしまうこともありました。
そうしたときに施設側の警備員は室内業務で羨ましいなとも思っていますが、精神的に疲れそうな仕事よりは自分に向いていると思っているので続けています。
特に道路工事(片側交互通行)の誘導では、常に集中力が必要になるので時間の経過がとても早く感じますね。
施設警備と兼任で仕事をしていますが忙しさはこちらの方が上ですよ。
体力のある男性であれば問題なく業務をこなせる交通誘導警備員の仕事は、大げさでも人の命を預かる社会になくてはならない存在でアルバイトや派遣スタッフといえども責任は重大。やりがいのある仕事と言えるでしょう。
また将来的にもオリンピックや国際的なイベントなどでの需要が増えることが予想され、賃金が日払い対応できる企業もあり、短期や即金でもおすすめできる仕事です。