人とあまり関わることなく黙々と業務に集中する工場での派遣やアルバイトですが、実際の業務内容や一日の流れはどのようなものなのか?今回はそんな工場でのアルバイト内容の実態に迫ります。求人応募の際の参考としてご覧ください。
目次
工場と一口に言っても食品加工工場や自動車工場など、世の中の無数にある商品と同様に工場も多彩ですよね。
そのため、多種多様な工場ばかりで求人応募をする際、どれを選べばいいのかわからなくなってしまうことがあるかもしれません。ただし工場がアルバイトを募集する理由はどこも同じ。
それはどの工場でもアルバイトに与えられる役割は、機械が行えない簡単な作業を人間が代行するということ。
製品自体を作るのは高度な機械や職人ですが、何かを作るときというのは必ず人間の力が必要な細かい作業があります。
例えば、食品工場であれば同じ形にカットされた野菜でも傷んでいたり色合いの違うものがあるかもしれません。ハイテクになった世の中でもまだまだ機械では判断ができないことが多いため、そうした機械にはできないけれど、人間であれば誰でもできる簡単な作業をアルバイトが行うのです。
そして、もう一つの理由はコスト面。会社は利益を上げるために無駄な支出や作業は極力減らす傾向があります。ある作業を機械と人間に任せた場合だと、「どちらが効率的に儲かるかな?」と考えるので、アルバイトや派遣スタッフのお仕事は人間と機械の作業をバランス良く考えて、「人間が行う方が効率的!」と考えた結果なのです。
お弁当を作る工場で例えると、ライン作業のひとつに「具材の盛り付け」がありますが、その作業を機械にやらせる場合、数千万円の費用が掛かることが分かりました。毎月の電気代も負担で、一定期間経つと買い換えやメンテナンスで更に費用が掛かります。それであれば時給1000円でも盛り付け作業は人間に任せた方が会社の支出が減らせ、さらに簡単な作業なのでスピードも機械とそれほど変わらないという理由で求人募集をしているということなのです。
極端な例ではありますが、そうした事情によって製造工場などは求人募集をするので、未経験でも問題なく取り組める環境にあります。単純作業になりがちの職種ですが、覚えることが少ないというのも働くうえでのメリットですね。
稼げる度 | 都心部相場 | 地方相場 |
---|---|---|
★★★ | 約950~1200円 | 約850~1100円 |
時給制の多く、派遣スタッフとして業務に参加する場合は日当制のところがあります。工場業務は同じ職場でも夜勤時間帯での稼働がある場合もあり、がっつり稼ぎたい人にもおすすめの職種と言えそうです。
★★~★★★
忙しさはそれぞれの工場が扱うものや配置されるポジションによって異なります。しかし、どのような場合でも同じ作業をひたすら続けることが仕事なので、忙しさよりも集中力が問われるのが特徴。
★★
基本的には配置されたポジションでの作業となるので動き回ることはほとんどありません。ただし作業内容によっては箱詰めなど物を持ち上げることもあるので一部では力を必要とする場合も有り。
工場で言うライン作業とは、大量生産に向いた生産方法であり、ベルトコンベアなどを用いてそこに人間を配置し、各人間が単一の作業をこなして一つの製品を完成させること言います。いわゆる流れ作業というものです。
バケツを皆が往復して運ぶよりもバケツリレーをした方が、体力の消費も少なく結果として効率的に終えることができますよね。その原理で製品を作ります。では、その一連の流れ作業によって製品が出来上がる工程にはどのようなものがあるのでしょうか?お弁当工場を中心に解説します。
加工食品であれば、原材料を大型の冷蔵設備で管理をし、数量や必要な場合の取り出しなどを行います。工場には各食材を調理する機材などもあり、それらで作られた食材を管理場所に運ぶ作業などを行うこともあります。
このライン作業が工場アルバイトではメインとなるお仕事。わかりやすいように、お弁当工場で例えてみましょう。
一連の流れ
機械から出された弁当パック(空)がベルトコンベア流れる
↓
機械がご飯を盛る
↓
配置についたそれぞれの人間が、ゴマを振りかける、キャベツをのせる、味付けされた調理済みの豚肉をのせる。さらに流す。
↓
完成したお弁当にフタをつける。さらに流す。
↓
お店のラベル、消費期限や成分を印字したシール貼る。
あっという間に生姜焼き弁当が完成しました。実際の流れはここまで単純ではありませんが、それぞれの作業自体はこうした単一作業を連続して行い、次にバトンタッチをするだけです。
機械製品であれば、内部の電子機器などは機械や職人の作業で、外観部分などに各部品のはめ込みや、取り付けるなどプラモデルを作るような感覚である場合もありますね。
工場で作られる製品は最終的にお金を払ってくれる法人や個人のお客様に届くものになるため、不具合があるような製品は取り除く必要があります。検品スタッフは各職場によるチェック表に基づき、不良品回収や加工食品の廃棄など、事前に出荷を防ぐ役割を担います。
問題なく完成品が出来上がったら梱包の作業に入ります。ライン作業は大量生産が基本なので、発送する量も多く段ボールや1ダースケースに商品を入れて梱包する場合があります。そのため、製品が大きい物や1つの箱に大量に入れて出荷するものを所定の場所まで運ぶ作業まであるときなどは体力のいる作業となります。
ライン全体の作業指示や従業員の勤務管理を行います。基本的に正社員が行う業務のため割愛。
工場バイトの中には、ベルトコンベアを使わないで作業をする業務内容のところもあります。求人蘭に「ライン作業なし」と記載があるところはベルトコンベア式ではなく、一人一人が単一ではなく一定の役割をこなし、次の担当にバトンタッチする作業である場合があります。
自動車部品工場や電子機器製品を扱う工場の中には、機械を操作しての作業などライン作業よりも一歩テクニカルなスキルが必要となる所もあるので、事前に応募先を確認しましょう。
食品工場であれば食中毒を防ぐために衛生管理を徹底するので食品衛生白衣・衛生帽を着用します。肌の露出を極力防ぐ暑そうな仕様ですが、食品工場の場合は食材が傷まないよう涼しい温度管理をする所が多くそれほど苦にはならないでしょう。
ただし、口コミなどでは熱処理を行う機械周辺での業務は暑いとの声も。その他にも、爪や髪の長さなど衛生面で厳しい規定があるところが多くファッションや外観にこだわりを持つ方には不向きと言えます。
衛生面をそれほど重要視しない電化製品や自動車部品工場などは、頭髪や髭などの外観面は厳しくありませんが、汚れやすいこともあり作業服は支給される「つなぎ」が多い。
具体的には袋に小さな穴が空いていないかを確認したり、規定の重量に達しているかの確認など、いくつかの項目がありますがこちらのペースを考慮せずバンバン流れてくるので最初のうちは大変でしたね。
ただし、この持ち場でいい加減な検査で済ませてしまうと後で大変なことに繋がる場合があるので集中だけは切らさず行うようにしていますね。
よく異物混入などのニュースを見かけることがありますが、中にはしっかり検品作業を行うことによって防げた事案もあるはずです。なので几帳面な方にとっては結構神経をすり減らす作業かもしれませんね。
最初に簡単な打ち合わせをして、その後は単独ですっと作業なので私のような人に工場のバイトは向いているのではないでしょうか。
ただ単純作業な分、お昼休憩後のお仕事は眠気とのたたかいだったりしますね。自分が手を止めてしまうと次の担当の人に迷惑を掛けてしまうので、それだけを念頭に作業を頑張っています。笑
単純作業の繰り返しなので、楽と言えば楽ですが、機械の側で仕事をするときは油断すると事故につながることもあるので、今でも気を引き締めて作業を行うようにしています。
人と関わること少ない環境からか社内は静かな方達が多いですね。
接客業のように時間帯によってはとてつもなく忙しくなるという波が工場でのライン作業は、ある程度マイペースに仕事をしたい方にとっておすすめできますね。
工場でのアルバイトという視点で見ると、求人自体も同じエリアなのに製品や作業の違いによって時給の差が開いていることも良くあるので作業内容を吟味しながら少しでも時給の高い求人へ応募するのがおすすめです。