世の中では景気回復とか、有効求人倍率が過去最高とか盛り上がっていますが、底辺にいる私にはなんら恩恵を感じない今日この頃。
どうもこんにちわ!現役フリーター29歳のケンです。もともとこれと言ったスキルがなく、若い頃にやりたいことがなかったのですが、年収だけは将来的に満足できる金額でありたいという思いから某大手メーカーの期間工として派遣業務を続けて後々正社員を目指そうと考えていました。
今回はその時の体験談となるわけですが、先に言っておくと正社員になる目的で派遣をするならしない方がいいかも!という事。今回はこの危険性なども交えて私と同じ人生を歩まないよう皆様に警鐘を鳴らします。
目次
まずはじめにですが、派遣の求人って世の中にたくさんありますよね。
そして、その中でも派遣から正社員を目指そうと考えている方の多くは、安定した給料が期待できる大手の派遣や期間工についている場合ではないでしょうか?
実は派遣社員として働くと、企業によっては一定の評価を得ることによって正社員登用試験を受けさせてくれる所が意外と多いです。
私の勤めていた所でも契約期間が約3年で、1年に1回社員登用試験というものがありました。
これは管理責任者から日々の勤務態度や働きぶりによって推薦状を貰い受けさせてくれる試験となりますが、ここで試験に合格をすると晴れて正社員として働くことができるものです。
ここで少し余談になるのですが、派遣切りという言葉をあなたは聞いたことがありますでしょうか?
これは2008年リーマンショックによる影響で世界的に不景気の連鎖が起きました。
投資家達の資産が減ることはもちろん、多くの企業が資金不足に苦しみ、そこで最も弱い立場にある派遣社員たちが次々と契約期間の満了を待たずに、一方的な解雇宣告をされてしまうのです。
もちろん、その時は不況の真っただ中にいるので気を取り直して新たな就職活動をしても中々就職先が見つからない悲惨な状況も負の連鎖として続きました。
この問題をきっかけに今では派遣法が改正され期限を待たずに解雇することを禁止しています。
過去にはそんな理不尽な条件で働いていた派遣社員達ですが、現代でも成功と安定が約束されているわけではないのです。
話をもとに戻して、私は上述の通り某大手企業の派遣社員として商品の製造を行っていました。
配属先は工場となりますが、正社員に昇格ができると本社勤務などもできると事前に聞いていたので、それをモチベーションにとにかく受験資格となる上長の推薦状が貰えるように寮生活をしながら遮二無二働く毎日を過ごしていました。
今思えば、同じ派遣社員の誰もがそんな切羽詰まった感情で働いていたようにも感じますね。
そんな感じなので、他の人と友達同士のような付き合いはなく職場は結構殺伐とした感じでした。
ただ、上長に気に入られなければ試験を受けることができないので、上長や他の正社員には私を含め派遣社員全員がゴマをすりまくる異様な環境でもあり、仕事をしながらこんなことを続けて当時は疲れ切っていたとも今になって思います。
働く上で気になる問題だと思う「労働量」ですが、私のいた会社はそこまで辛いものではありませんでした。
一言で言うと事前に聞いていた契約通りの内容で、仕事も残業は基本的になく定時でスパッと帰れる環境です。
多分、業務量で考えても普通の正社員より少ないと思います。
ちなみに上長なども交代制勤務をしているのでそれほど大変そうには見えません。きっと儲かっている大手だからこそこうした待遇を取れるわけだと当時は考えていたので、なおさら正社員になりたいという願望が強くなってくることに。
寮に戻ると製品のマニュアルや専門書を読み漁り自分なりに理解を深めていく努力を重ねていました。
そんなこんなな生活が続き1年が経った頃、ついに入社して初めての試験日が訪れました。・・・しかし、残念ながら推薦をされることなく1年目は終了。
100名近くいる同期の誰一人として採用試験を受けていない事を見ると1年目はそもそも試験を受けさせる気がなかったのかもしれません。
工場業務は基本的に同じ作業の繰り返しなので、2年目ともなると特に目新しさもなく仕事に黙々と打ち込むようになりました。
正直変わり映えのない仕事に対する「飽き」がきていたのですが、正社員になるために心を鬼にして人よりも少しでも目立つ働きぶりを見せてやろうという気持ちだけで仕事を頑張っていました。
そして2年と4カ月経ったころに一つのチャンスが訪れます。上長が私を含む少数人に内々の飲み会を開いてくれたのです。
ちなみに上長はお世辞抜きに派遣社員のことも考えてくれるいい人です。
飲み会は大変盛り上がり、この会の最後に「今いるメンバーは次回の試験を受けさせる」という言葉を聞かされることに。
この時は目的に大きく近づいたことから体が震えるほど嬉しかった記憶が今でも鮮明に残っています。
「あとは試験をやるだけ」そんな気持ちで今出来る仕事を精一杯こなし試験日を迎えるのでした。
ついに待ちに待った試験日当日。同期で私を含む受験者は全部で46人。
試験は1年に1回ですが、来期の試験日は契約期間外の日に開催されるので更新がなければ実質1発勝負の試験です。
ちなみに受験資格を与えられた人数を考えると、そもそも半数近くは正社員のチャンスすら与えられなかったという事になります。
これだけでも学校と違って派遣が厳しい世界であることがわかると思います。
兎にも角にも、私自身は試験日に向けて自分なりに猛勉強を続けてきました。試験は筆記試験、実技項目、グループ面接の複数をこなして総合的に判断されるものですが、これが筆記がとにかく難しい。。。
特に数学の問題は実務に沿った設計の計算式や金利が関わるローン関係の問題など・・・
一作業からすると一筋縄ではいかない問題ばかりでした。
ただ、予め試験問題は事前にあるていど開示されていたので頑張れば解けない問題でもなかったです。
そんなこんなで、手ごたえを感じつつ筆記試験を終えると次は実技です。これは普段やっている事を超絶丁寧にこなせば大体オッケーなので、特に苦労はありませんでした。
そして最後はグループ面接。それぞれが偉そうな面接官に自分の思いをありったけ伝えます。
面接と言いつつも全員必至のその様相は正にアピール合戦でした。そんな長い1日を終えて後は結果を待つのみとなりました。頑張った俺!
1週間が経つと、運命の合格通知です。結果は御察しのとおり落選しました。
後は契約期間の更新ができれば来期の試験を受けられる可能性があり、現状ではそこに賭けるしかないので一転して窮地に立ちます。
現時点で27歳となり焦りが半端なかったのですが、とりあえず契約期間の更新までは腐らずに仕事を頑張ろうと折れたハートを必死に支えながら働く毎日。
ちなみにその時の合格者は全部で4名だったそうで、確率にすると約25分の1。ここで無理ゲー感も正直感じていました。
俺は最低でも年収500万以上は稼ぎたいんだぁーー!!なんの取り柄もない私は夢を見ていたようです。
結果として、自分なりに頑張ってはみたものの、結果として契約の更新を勝ち取ることもできずここで夢は塵と潰えました。
試験受けれたし更新ぐらいなら・・・と思っていましたが、仕事自体が単純労働に近いため経験者を残すというよりも若い人材をどんどん入れて新陳代謝を促すことが会社の方針だったようで、契約の更新も勝ち取れませんでした。
特に保険で就活をしていたわけでもないので、ここで一瞬にして無職なります。
これからの人生どうしよう俺。とりあえず結婚とかしたかったけど諦めて、溜まったお金で一人暮らししてバイトしながら考えよう。。第一部人生完。
現状フリーターの私から言わせてもらうと、こんな経験を積んでいるので派遣から正社員を目指すという考えは会社から確約でも貰わないかぎり期待しない方がいいかもしれません。
特に20代とか若い層であれば、なおさら最初から正社員の求人に応募をして働く方がいいと思います。
転職エージェント使えば非公開の良い求人いっぱい紹介されますからね。
あと一つ思う事なのですが、派遣社員の仕事ってどこも契約内容通りの仕事しかできないから経験とかスキルが積めないケースが多いんですよ。
そんな感じで数年働くことになるので、もし私のように正社員となれなかった場合は、その時に既にいい年齢になっていて回りと比較するとかなり焦ると思います。
そんなことで、私と同じく派遣社員から正社員を目指す方法にはこうしたリスクもあるよということで今回はお話をさせて頂きました。
大企業の安定した収入は魅力ですが、学歴や才能がない人がその世界に飛び込むには、プロスポーツ選手のような狭き門でもあると感じます。
現在はまた、正社員になりたいという思いから就活活動を再開しました!
やっぱし、20代後半にもなってフリーターだと30、40と歳を取った時に不安で死にそうになるからです。
ここで初めてweb上でよく見る転職サイトを利用したのですが、印象としては20代なら非公開求人や年代限定求人も多くて、年収も300~400万クラスが数多くあり・・・魅力的な会社が結構ありました。
流れとしては登録をすると、アドバイザーと個別の面談を行います。
そこで、自分の職歴や希望年収など細かい部分を伝えて、アドバイザーがおすすめ企業をいくつか提示してくれるという内容です。
面談では、自分に能力がないながらも妥協せず全ての希望を伝えましたが豊富な求人情報を持っているので、私みたいな半人前でも候補がたくさんありました。
実際に近々面接を受けるまで進みましたがどうなることやら。とりあえず年収500万以上は諦めていないので、将来の為に少しでも自分で動いてみようと思います!では!!