コンサートや展示会など、大規模なイベント施設を協力して作りあげるのがお仕事の設営スタッフとは具体的にどのようなお仕事内容なのでしょうか?今回はそんな未経験だとイメージのしづらいイベント設営スタッフの仕事について解説します。
目次
基本的にはイベント設営の案件はアルバイトではなく、派遣スタッフとして現地に向かい様々なイベント会場作りの一端を担うことになります。
そのため、希望通りのシフトで定期的に出勤をするというよりも、自分が出社できる日に設営の仕事があるときに限って出勤するといった具合で、安定的に収入を得られるお仕事というよりも、短期で高給を狙うお仕事といえます。
また、派遣会社によって受け持っているイベントの数が違ったりするので求人応募の際には慎重に選びましょう。大手であれば、花火大会や歌手のコンサートなど、豊富なイベント設営を抱えていることが多く自分が出勤したい日に何かしらのイベント設営に向かえる可能性が高まります。
逆に、それほどイベントを受け持っていないところだと、自分が出たい日にイベント設営の依頼が一件も入っていなく仕事がない状態に見舞われる可能性もあるため、応募の際にはどれくらいの出勤ができるのかを確認した方が良さそうです。
ちなみに常にイベント設営などの高額案件で仕事をしたい方は裏技的な方法として、何社かの派遣会社で重複登録をしておくと、自分の希望や要望に沿った仕事に出れる確率が高まります。(重複登録を禁止している派遣会社もあるため注意)
稼げる度 | 都心部相場 | 地方相場 |
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★★★★ | 約10000~13000円 | 約8000~12000円 |
基本的には派遣会社に登録し日当制の給与となる。アルバイトに比べると高額な案件が多く、時給にすると1000~1500円までの範囲で、どうせやるなら多く稼ぎたいという方におすすめ。
★★★★
現場や配置されるポジションによって忙しさは変わりますが基本的に重労働です。椅子やモニターなど物を各場所に配置するのがメインとも言えるので、力作業が中心であることが多い。
しかし、イベント設営については忙しさの幅があります。会場の規模によって人員を割り振られるので、大規模な展示会を作るとなると何百人ものスタッフが集まり、一人一人の仕事量が分散されることで作業が楽になることあります。
与えられた役割を早々にこなすと待機時間となり気づいたら3時間も休憩をしていたと言った場合も実際にあります。ただ、その日の忙しさばかりは、事前に分かることではなく経験上、運の要素が絡みます。
イベント設営では、色々な作業があると思いがちですが、実際はグループを作って、役割を振られ、時間内はひたすら同じ作業を続けることが多いです。
また、現地には派遣会社の社員が同行していることが多く、監督やその社員の指示によって動くので、作業内容自体はとてもわかりやすいものです。椅子をテープが貼られた区画に6×6で並べてくれなど、単純労働の数々を順番にこなしていき、会場を完成させます。
イベント設営は主にこの3種に分類できます。
特に多いのが展示会の案件でしょうか。モーターショーや、様々な企業が集まる合同展示会などは人口の多い商業都市であれば頻繁に開催されています。
展示会では各ブースの作成の為、骨組みを運んだり看板の設置などを行ったりします。装飾の取り付けなど細かい作業を行う場合もありますね。
いずれの場合でも、設営スタッフの場合は力作業を任させることが多いですが、女性であれば力仕事ではない軽作業を任されたりと、イベント内容によっては女性だから決して出来ないということもないのです。
では実際に現地入りしたときに任される業務はどのようなものがあるのでしょうか。設営スタッフは主にチームを組んで協力作業をしながら業務を進めます。
何もない倉庫などを会場に使う場合、設計図通りに作るためにはまず墨出しと言われる会場全体に線を引く作業を行います。この線を基準として建物や椅子の配置を行い設計図通りの形に仕上げるのです。ミスの許されない作業となるので、墨出しは正社員や運営側が事前に行っていることがあります。
コンサートの場合であれば、ステージや照明、大道具、モニターなどがトラックで会場まで運ばれてきます。所定の場所に集まった機材や道具を設計図に基づいて指定された区間に運び組み立てます。
ステージや照明など大型の機材などは当然一人では持ち運びができないので、グループで協力し運び出します。指定された場所に運ぶと組み立て業者が機械などを使って仕上げていきますが小規模な物だと設営スタッフが骨組みだけ組み立てる場合も有り。
所定の位置に物を運ぶ作業がイベント設営のメイン業務であり、会場は数日掛かりで完成させる場合が多いので大半はこの搬入・運び出し作業を行います。
ある程度、組み立てが必要な機材類の運び出しを終えると、次は会場のセッティングにあたる作業を並行して行うようになります。椅子を等間隔で並べたり、看板や横断幕の貼り出しなど細かい作業を行うことも。椅子の配置などは並べやすいよう床にテープなどで目印を事前に付けたりするので、スタッフが作業に集中できる環境となっていることが多い。
無事にイベントを終えると当日もしくはその翌日に会場を撤去して元の状態に戻す作業となります。解体されたステージや照明などの機材類を分別し、集荷に来たトラックに搬出します。
撤去の場合は、早急に会場を持ち主に元の状態に戻して明け渡す必要があるため、スピードを求められることも。そのため、人員が搬入時よりも多いことがあります。
設営スタッフは接客ではない裏方の仕事にあたるので、頭髪やおしゃれの自由度は高いです。
制服に関しては現場によってまちまちです。野外など汚れがつきやすい環境では作業着(つなぎ)を支給されることもあり、又は動きやすい格好であれば特に問題ないといったところなど様々です。
身だしなみの規制が緩く、祝日や休日にはおしゃれな大学生に人気の職種とも言えますね。
交通費に関しては登録先の派遣会社によりまちまちです。ここで内部に関わる話をすると、派遣会社は依頼された派遣先の企業から人員や作業内容などを考慮して派遣会社にまとめて仕事分の金銭を派遣会社に支払います。
そのお金の中で、まず派遣会社の取り分や経費を引いて余ったお金があなた達の給与なるのです。
派遣会社とは手数料ビジネスであり、ここで考えることは交通費というよりも働くスタッフに対してどれだけ還元をしているのかという部分になります。例えば、仮に全く同じ仕事を依頼された派遣会社のA、Bがあるとします。
A社:日当10,000円 交通費全額支給
B社:日当15,000円 交通費支給なし
どちらが稼げると感じるでしょうか?派遣会社はそれぞれの規定に基づいて給与を決めます。その中には交通費も実質含めた金額であることも多く、一概に交通費の支給で善し悪しは決められないため総支給額でどちらが稼げるかを考えることが得策です。
反対に避けたい求人は他社と比べ日当も安く交通費の支給がないところです。派遣会社が利益の分け前を少ししか与えていないことになる、もしくは孫請けなどで仕事自体が安く依頼されていて高い給与をスタッフに支払えない場合などが考えられます。
イベント設営の派遣では、基本的にお弁当が支給されるところが多いです。
女性でも活躍の場はあります。イベント設営の場合では装飾やポスターの貼りだしなどの力を必要としない作業があるので、優先的に振られることがあります。ただやはり、メインは物の持ち運びなので、女性とはいえ同じ職場にいる以上ある程度の重量がある搬入作業を行います。筆者の学生時代は、スポーツ部に所属している女子大生などがいましたね。ただやはり数は圧倒的に少ないか、0のどちらかでした。
私自身は設営以外の案件も行きますが、この仕事はハードな時もあれば、大半が休憩といった楽な現場もあります。
また、派遣は毎回違う人達と仕事をするので、人間関係をあまり築く必要もないし精神的にも楽だったりしますね。逆を言えば友達がたくさん欲しい人はアルバイトの方が良いと思います。
仕事自体は結構大変です。とにかく現場によっては一日中重い物を運び続けたりするので、途中でリタイヤする人がでる現場もあります。特に野外フェスの設営は夏とかは暑さもあって地獄ですね。笑
うまい人なんかは、現場の作業内容を見て出勤するかどうかを決めています。私の先輩なんですけどね。笑
基本的にシフトの融通が利いて選べる立場なので、その点もイベント設営を含めた派遣のメリットだと思います。
出ようと思えばどんな時間帯でも、仕事があれば出勤できるのでそこが魅力ですが、そのぶん生活リズムが乱れやすくなるので体調管理には気を付けた方が良いと思います。
また現場がかなり遠いところもあるので、移動時間を含めると結構な時間拘束されていることもあります。
毎回現場が違うので、どこに何が置いてあるのかもわからなければ、トイレの場所すらわかりません。
朝一の段階でこうした情報を瞬時に入れて作業をする必要があるので、最初のミーティングだけはしっかりと聞いた方がいいですよ。
私自身は何回も設営を行っているので、どんな現場でも今では大体仕事内容を把握できるのですが、たまに横柄な態度の指示者や監督自体が仕事内容をあまりわかっていない現場もあるので、最初にこうしたハズレくじを引くと大変に感じるかもしれません。
大学生や高収入を希望する方に人気のイベント設営ですが、実際の仕事内容は総評するとなかなか大変なことが多いようです。ただ運動をしながらお金をもらいたい方にとっては正に天職であり、おすすめできる求人と言えるでしょう。
派遣会社は今となっては全国に無数に存在しどこに登録をすればいいのか迷ってしまうほどですが、当サイト下部にイベント設営案件を取り扱う派遣会社の求人応募を載せておきますので、参考までにご覧ください。
選ぶコツはやはり給与ですね。交通費や日当を考え少しでも条件の良い所を選ぶと、1年通して続けた場合、大きな給与の差できることになりますのでよく吟味しましょう。